ガラス食器について

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 今回はガラス食器について書いてみましょう。先ずはガラス食器がどのように誕生したのか、そのあたりに触れてみたいと思います。
 人が最初に生み出した人工の素材はガラスなのですが、コップとかワイングラスと言った食器のルーツは、人工の素材のない時代に牛などの動物の角をくりぬいて容器を作り酒や水を飲んだのが始めだと言われています。牛の骨では食卓に置いてもきちんと立っているとは思えません。コップをしばしばタンブラーと言いますが、英語でタンブル(TUMBLE )とは『転がる・倒れる』の意味であるように、そのあたりに語源があるようです。後に足を付けて立つ容器を作ったようですが。
 ガラスの起源は、海岸で火を燃やしていたら、砂浜の砂とソーダが反応してガラスが出来たと言う説もありますが、紀元前2000年の頃にメソポタミアやエジプトで生まれたと言う説が有力です。初期のガラスは現在のような透明なガラスではなく不透明であったそうですが、ローマ時代にはローマングラスと言われる透明なガラスが使われるようになりました。驚くことに、その時代の製法は現在の宙吹きと言われる技法(皆さんがテレビなどで見る職人さんがガラスの塊を膨らませる方法)と全く同じです。古代の人の知恵にただ脱帽と言う感じです。
10世紀以降、ベネチアでは薄手で透明で装飾を施したガラスの製造に成功しました。その技法の流出を恐れ職人さん達はムラノ島に拘束されますが、島から逃げ出した職人さんによって技術がオランダやイギリスに伝わりました。
 日本では古墳から勾玉が発見されたりしていますが、ガラスよりも陶磁器の方が一般的でした。
しかし、江戸時代末期に《薩摩切子》が完成されます。それは透明なガラスの上に色のついたガラスを被い、グラインダーで色の部分を削り透明なガラス模様を表面に現す技法で、現在のクリスタルグラスのカットも基本的には同じ技法で作られています。

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